今年もやってきました。
明日(現地時間:2021年4月25日)は第93回アカデミー賞授賞式です。
日記的なものには既にちょこちょこ書いていましたが、授賞式前にまとめたものを書こうと思いつつ授賞式前日になってしまいました。
コロナ禍の第93回アカデミー賞
例年との大きな違いとしては、これまでの絶対条件だった「ロサンゼルス郡にある映画館での一定期間の上映」が覆り、ネット配信の作品も対象となったこと。
頑なに「映画館でやらない映画は映画じゃない」ぐらいの強気の姿勢を見せていた全米劇場所有者協会も今回は折れざるえなかったんだろうな。映画館が対象期間の3/4閉まってしまうなんて予想だにしてなかっただろうし。
対象期間も2ヶ月プラスされ(2020.1.1~2021.2.28)授賞式も約2か月の延期。
授賞式会場は恒例のドルビーシアター以外にロンドン、パリのほか合計20の遠隔会場が確保されている模様。今回の授賞式演出プロデューサーはオーシャンズシリーズのスティーブン・ソダーバーグ。
全てが異例なのでどうやって成立させるつもりなのか純粋に謎でしかない。
なんとなく盛り上がり切れない
昨年が素晴らし過ぎたんですよね。作品群も授賞式も。
主要部門に絡んだ作品を思い出すだけでも「パラサイト」「ジョーカー」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」「ジュディ」「ストーリー・オブ・マイライフ」「ジョジョ・ラビット」「アイリッシュマン」「二人のローマ教皇」「マリッジ・ストーリー」「フォードVSフェラーリ」「1917」など名作、力作が豊富に揃っていました。
それに比べて今年はどうしても弱いと思わずにはいられない。
コロナ禍で大作が延期になっているし、オスカープロモーションしない作品(TENETとか)もあったりして...。
そもそもの母数が少ないのであまり迷いようがないのだけど、ぼんやりしていて気づいたら授賞式前日となっていました。
それでも予想はする
今年は作品賞、監督賞、主演男優、主演女優くらいは予想しておこうと思います。
ただ、前哨戦と言われるどの映画賞もなんだか混戦状態で全体の流れが掴めない年でした。
直前のデッドヒート感が薄かったのもいまいち気持ちが盛り上がらない要因のひとつなのかもしれません。
作品賞
ノミネート:「ファーザー」「Judas and the Black Messiah」「Mank」「ミナリ」「ノマドランド」「プロミシング・ヤング・ウーマン」「サウンド・オブ・メタル」「シカゴ7裁判」
何がくるのか正直全然分からない。
フロントランナーと見られている「ノマドランド」はドキュメンタリー作品に近い部分があるのと、例えば昨年だったらマイナーな感じの立ち位置の作品なので受賞は微妙な気がする。
だからといって他の作品に特に流れがきている印象もないし、他社がマイナスプロモーションをするほどの強い作品もない。
セオリーどおりの予想としてはSAGでアンサンブル賞を取った「シカゴ7裁判」ですかね。それか「ファーザー」か「プロミシング・ヤング・ウーマン」
全然絞れてない...こんなの予想じゃない(笑)
監督賞
ノミネート:トマス・ヴィンダーベア「アナザーラウンド」デヴィッド・フィンチャー「Mank」リー・アイザック・チョン「ミナリ」クロエ・ジャオ「ノマドランド」エメラルド・フェネル「プロミシング・ヤング・ウーマン」
これは多分クロエ・ジャオです。だってヴェネツィアは金獅子だし、トロントも観客賞だし、批評家協会賞は軒並み取ってるし、GG賞も英国アカデミー賞も全米監督協会賞も受賞してるんだから、そりゃあ取るよね。
アジア人としても女性監督としても受賞を期待している映画制作関係者は大多数いそう。そしてスピーチでアジアンヘイトに対する発言をして欲しいと思っている人も多そう。
主演男優賞
ノミネート:リズ・アーメッド「サウンド・オブ・メタル」チャドウィック・ボーズマン「マ・レイニーのブラックボトム」アンソニー・ホプキンス「ファーザー」ゲイリー・オールドマン「Mank」スティーブン・ユァン「ミナリ」
チャドウィック・ボーズマン一択でしょう。遺作である今回を逃したら二度とチャンスはないわけですし。
「ブラックパンサー」で初のアフリカ系主人公を務めただけでも英雄なのに、闘病生活を伏せて精力的に俳優活動を行っていたストイックさや同じ病気で苦しんでいる子どもたちの病院への慰問などの人間性の素晴らしさなど同業者からもリスペクトを集めているでしょうから絶対取る。取らなかったらきっと恨むと思う。ワカンダ・フォーエヴァー!!!!(ただのファン)
アンソニー・ホプキンスも今作の評価が非常に高く、英国アカデミー賞も取ってるから可能性はあるのかもしれないけど、まだこの先もっと素晴らしい作品に出てくれるのかも...という気がしてしまって、今じゃなくてもいいよね感はある。
主演女優賞
ノミネート:ヴィオラ・デイヴィス「マ・レイニーのブラックボトム」アンドラ・デイ「The United States vs. Billie Holiday」ヴァネッサ・カービー「私というパズル」フランシス・マクドーマンド「ノマドランド」キャリー・マリガン「プロミシング・ヤング・ウーマン」
どうなんでしょうね。ここも正直よく分からない。
SAGはヴィオラ・デイヴィス、BAFTAはフランシス・マクドーマンドが取っていますが、批評家協会賞は軒並みキャリー・マリガンが取っているという状況。
個人的にはキャリー・マリガンを推します。単純に好きだし、どの映画評を見ても非常に評価が高いので今回はいけるかな、と。
結局明日は出社です
長々とただの愚痴みたいなことを書いてしまいましたが、楽しみにはしているんです。
しかし明日は出社。メインが発表されるであろう時間に昼休みを取り、オンタイムでtwitter実況する予定。
敬愛するメラニー氏の予想はこれから出るのかな。オスカー授賞式の楽しさや醍醐味を日本一言語化できている人。著書おすすめです。